19.常識が人を三日月にする 16

(K)煩雑で忙しい教育現場では「次元を上げる」とうことさえ出来ないのだが?

 

(佐藤康行)だから、経営というものをしなくていい状態にしたらいい。経営というのはそろばん勘定になる。そろばん勘定になると段々そちらに流される。

例えば、そろばん勘定を中心にやるとどういうことになるかというと、「なるべく薬をいっぱい出した方がいい」ってことになる。「なるべく患者がいっぱいになった方がいい」っていうことになるから、「病気になってくれた方がいい」ってことになる。

だからあんまり早く治しちゃまずい。暇になってくるから。だから、そのそろばん勘定を超さなきゃダメなわけ。教育でも自分より頭が良くなっちゃ普通はまずいよね。だからそういうそろばん勘定を越した部分でやらなければ、本当の凄いことにはならないと思いますよ。

 

 

(K)そろばん勘定を抜きにして・・・・

 

 

(佐藤康行)そう、必ずそれはつきものです。

 

 

(K)私は逆にそろばん勘定とまではいかないけど、経営感覚を持たないとダメだと

 

 

(佐藤康行)もちろんそれもいいんですけど、本当に何を一番にするかというと教育を一番です。やっぱり必ず両面がくるんです。実際に薬はあまり飲まない方がいいとわかっているけど、出さなきゃ家賃も払えなくなる。社員に給料も払えなくなる。だからみんな流されてしまうわけです。そっちに流されてしまう。すると結局、他と変わりなくなってしまうわけです。

だから何があろうと変わらない状態を作らないといけないわけ。「そろばん勘定をしなくてもいいように」ってことでやって言ったほうが絶対最後は繁盛します。

T医師も私の話を聞いたときに、「それじゃあ自分たちは失業しなきゃいけないじゃないか」といった。「そうだよ、医師は自分たちがいなくてもいいような世の中にしていくんだ、もしそれに徹したとしたら必ずそこは繁盛するだろうね」っていった。もうそれくらいの気持ちでやって、もちろん経営はしなきゃいけないけど、一番は何なのかということを忘れちゃいけない。それが必ず人には通じます。必ず通じます。

 

 

(K妻)最終的には人を生かす力だったり、伸ばす力?