33.親子の脱皮11

  • わたしが「上手くいってない」という価値観を持つのは、私の偏った価値観?

 

 

【佐藤康行】私が見ている観点は全く違う。お母さんが嫁姑がひどかったから今がある。子どもたちに親の継承のために苦しみがあった。「なんでこんな上手くいかないんだろう」って。だから絶対それは必要。途中、金メダルを取るまで「何で上手くいかないんだろう」って思う。その悩みや苦しみがあったおかげで今がある。それがあったから今ここにいる

 

 

  • その陰には挫折する人もいる。人生では自殺する人もいる。

 

 

【佐藤康行】人生全体で捉えると違う。金メダルを取る人。本人の人生だけじゃ無い。自分が結婚して、子どもが生まれたときのこともある。「のちのちどうなのか」ってこともある。人生のメダル。お父さんお母さんに色々起きたことも、子どもたちに引き継がれる。それを「銅メダル」と見るか、「銀メダル」と見るか。というのは、それは例えば、銅メダルで飛び上がって喜ぶ人、銀メダルを取って落ち込む人。だからあくまでもそれも含めて一過程かも知れない。銀メダルだけど、これから指導者としていい人を育てるかも知れない。結婚して幸せになるかも知れない。それも含めて、もしかしたら子どもの代だけじゃ無い、孫の代までいけるかもしれない。全部一過程と思えば

 

 

  • 一過程

 

 

【佐藤康行】一過程。電車でいうと、こちらを見ていると汚物みたいなのがくるかもしれない。お花畑もくる。汚物を見ると「俺の人生はなんだったんだ」。でもこっちに花畑があるときれいと思える。こっちを見たらそれはもう素晴らしいものと思える。上に上がっていくと両方見れる。汚物もお花畑も両方見れる。そうするとその汚物も必要だった。お花畑も素晴らしい必要だった。

 

 

(つづく)