38. 本物の教育者としての常識(3)

佐藤康行「教育セミナー1DAY」より

 

現役教職員が対象の教育セミナーを夫婦で開催した事があります。その時のリライトからの抜粋です。

 

どのシーンを切り取っても、奥が深くて佐藤学長が言わんとしていることが、ビシバシ伝わって来るのは何年経っても色あせることがありません。

 

「本物の教育者としての常識」シリーズでお届けさせていただきます。

 

「教育者」とは、学校などの教育機関のみならず、全ての全てに通じる事だと思います。「教育をしている者」は、実は「教育をされている者」だとも感じて居ます。

 

 

****************

 

 

《受講生》次の世代を作る。

 

《佐藤康行》「次の世代」ね。

 

《受講生》そうですね。子どもがいろんな意味で教師になり、親としてとか、近所のお兄さん、お姉さんになり、次の世代につなげる。

 

《佐藤康行》「継承していけれる」、ね。

 

《受講生》はい、そうです。

 

《佐藤康行》次、どうぞ。

 

 

【間が続く】

 

いいですか。今、みなさんが間があるでしょ、くーって。この間が大事なんです。今度はこの間、一生懸命考えるでしょう。だからわたしの考えを、みなさんにあれじゃなくて「みなさんの考えを出してください」って待っているわけです。もしこれが教育現場で、子供たちに何か課題をあげて、ずーっと先生が待っててやったらどう思いますか?先生が一方的に「ああだこうだ」としゃべるのとどっちがいいと思いますか?一方的に喋る方がいいと思う方。それとも考えさせる間を持ちながらやった方がいいと思われる方。

 

(全員、後者に挙手)

 

 

ね、私と同じ考えじゃないですか、みなさん。全く同意見ですよ。わたし、今それをやってるんですよ、みなさんに。で、わたしの能力はほとんどいらないですよ。だって全部これみなさんが考えたんですよ。

 

 

 

(つづく)