196 自分だけがまともに見てあげる

2016年から2017年にかけて、数名の受講生と佐藤康行学長と「満月教育研究会」を発足しました。

 

このブログでは、その時の記録をシリーズとしてお届けしています。

 

出来るだけ個人的な意見を交えず、その時の記録をご紹介していきます。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

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(受講生)「みんな同じ」というところで、病気というか統合失調症でも、障害でもいいんですけど、どうしても「同じ」というのが私は分からないというか。

 

 

(学長)統合失調症とか病気は三日月だと思ったらいい。でも、その人の本質、真我は真ん丸だと思ったらいい。

 

 

(受講生)「人間の作りというか構造は、全て同じ」というふうに。

 

 

(学長)「作り」というより、その奥にある本当のその人です。

 

 

(受講生)本当のその人。

 

 

(学長)「本当の命そのもの」と言ってもいい。それは同じだと。それを満月と言ってる。それを引き出してあげる。これがまさに究極の教育だと思います。

 

 

(受講生)一番最初の満月教育の時に、学長が「統合失調症が教育そのものの一番の根幹」とおっしゃったんです。私はこれを聞きたくて。根幹と言われる、もうちょっと深い所を知りたいんですけど。

 

 

(学長)統合失調症に関して。

 

 

(受講生)うん。

 

 

(学長)心の病で一番難しいほうだからね。急に暴れ出したり、妄想でいっぱいになっちゃって。だから、いくら真我で見てあげても、向こうは妄想で来てるから、警戒したりするわけです。それから、何よりも統合失調症の子供がいる家族は、家族がみんな恐怖におびえてるのが多いわけ。何言い出すか分からない。時に刃物を持ち出したりする。真面目ないい子がですよ。妄想だから、刃物でやらなきゃいけないとかさ。そういうのを何人も見てます。刃物を家庭内で持ち出したら、みんな逃げたくなるじゃない。助けるどころじゃない。だから、みんながトラウマになっちゃう、家族全体が。だから難しいんです。

統合失調症は、昔は「精神分裂」と言われたの。「精神分裂」じゃ名前がまずいからということで、「統合失調症」に変えたのね。そういう人が家庭に帰っても、みんなが精神病だと思ってるでしょう? 病院が一番精神病だと思うんじゃない? だから行くんだから。近所でそういう姿を見たら、近所中の人がみんなそう思うわけ。「あそこに気違いがいる」と。そうすると、逃げ場所がないわけ。全員から気違いに見られるわけ。

たった1人、私だけがまともと見てあげる。何を言おうが、ぶれずに満月だけ見て。それが本当はそのまんま家庭もそうなりゃいいし、病院もそういう病院だったらいいだろうし、みんながまともにして扱うと、本当にまともになっていくと思いますよ。その技をやってるだけなんです。別に統合失調症じゃなくても、うつ病でも普通の不登校でも。

30分で子供でも変わってくると言ってくれたじゃないですか。たった30分ですよ。親は30分どころか、ほとんど24時間あれなんだから、親がそのようになったら、間違いなく素晴らしくなると思うんです。